野球肘
小さな違和感から早め早めの対策を!
野球肘とは
『野球肘』とは,投球動作の繰り返しによって肘関節に発症する疼痛性障害の総称です。
その中には肘関節の多くの病変が含まれます。
- 『内側型野球肘』
- 肘の内側にあたる上腕骨内側上顆の周囲に痛みを感じる事が多く、回内筋の付着部炎や上腕骨内側上顆炎、尺側側副靭帯損傷等が有ります。
- 『外側型野球肘』
- 肘の外側にあたる上腕骨外側上顆の周囲に痛みが出る(離断性骨軟骨炎)
- 『後方型野球肘』
- 肘の後にあたる肘頭に痛みが出たりするケースもあります。(肘頭疲労骨折、後方インピンジメント)
『外側型野球肘』の離断性骨軟骨炎は、ほとんどが小学生時に発症し、治しておかないと肘の変形が進行しやすく、スポーツ選手としての将来を大きく左右してしまう事があります。
肘の外側の痛みが長く続く場合は、整形外科でエコー(超音波断)やMRI検査を受ける事をお勧めします。
野球肘の症状
- 投げ始めに痛みが出る。
- 引っかかり感やロッキングが起こる。
- 肘関節から前腕にかけての痛み。
- ドアノブを捻ると痛む。
- ペットボトルの蓋を開けれない。
- タオルを絞る動作で痛む。
- 腕に力を入れるだけで痛い。
- 肘の曲げ伸ばしで痛む。
野球肘の治療法
痛みの原因が骨か関節か筋肉かで多少アプローチは変わってきますが、多くの場合は筋肉に原因があります。疲労が溜まった筋肉や、筋肉が骨に付着する部位が治療のポイントになってきます。
また、痛みが出ている関節とは別の関節の動きを良くすることで、患部の負担が軽減されると、より早く回復します。
鍼灸やマッサージ治療による全身調整で筋緊張の緩和と血液循環の改善、回復力の向上を目指しましょう。
投手などは痛みが出なくても練習後はアイシングをして、入浴時に肘から手首の間の筋肉をほぐすようにして予防することをおすすめします。