パーキンソン病のリハビリ
月島鍼灸院のパーキンソン症候群への治療は、針以外での治療も指導することによって、包括的な治癒を目指します。患者の能力を出来る限り維持し、症状の進行を抑えるとともに、改善への道を開きます。1.疾患について
振戦、筋固縮、無動(寡動)や姿勢反応障害を主症状とする。病理学的には黒質、線条体の変性,生化学的にはドーパミンの減少が主体となる。有病率:40〜50/10万人
2.パーキンソン症状について
- 固縮:鉛管様、歯車様
- 静止振戦:律動的、交代性で5Hz前後,手指は丸薬丸め運動
- 無動(Akinesia):寡動、動作緩慢
- 姿勢異常:体幹前屈・前傾、肘・腕・中手指・股・膝関節などの屈曲、母指内転
- 歩行異常:すくみ足(Frozen Gait)、小刻み、ひきずり、腕の振りの欠如、加速現象
- 姿勢反応障害:突進現象、立ち直り反応障害
- 仮面様顔貌、瞬目減少
- 言語異常:単調、低声、早口、加速言語、すくみ言語
- 書字障害:小字症
- 精神症状:しばしば抑鬱的、末期に知能低下
3.パーキンソン病の特徴
- 進行性である(進行は比較的遅い)
- 発症は一般に老年期(若年性を除く)
- 無動、姿勢反応障害が動作障害の主体
- L一ドーバなどの抗パーキンソン薬により長期の症状のコントロールが可能(だだし副作用の問題あり)
- 抗パーキンソン薬の副作用も含めて,精神症状が出やすい
- 種々の自律神経症状を伴う
- 潜在的な運動機能と実際にしている機能に差がある
- 身体をねじる動作(体軸回旋)、身体を伸ばす動作がしづらい(抗重力伸展)
- 症状に変動がある(up-down、on-off現象)
- 疲労しやすい
4.パーキンソン病の治療
(1)目的
無動、姿勢異常、姿勢反応障害を改善し、患者の能力をできるだけ長期にわたり維持する。ADLの訓練、心理面での積極性を引き出すことも大切。
(2)運動障害の特徴
- 運動開始および運動中のすくみ現象
- 運動の乏しさ:直線的
- 運動の切り替え困難:錐体外路
- 運動速度の遅延:slow motion
- 長軸での回旋運動障害:体幹
- 交互運動の障害
- 2つ以上の運動同時遂行の困難:物を運べない
- 加速現象(突進現象)
- 立ち直り、平衡反応の障害
- 易疲労性など
(3)運動療法
1)姿勢異常に対して- 屈曲拘縮予防のための可動域訓練
- 体幹の前屈傾向改善のために、腹臥位での体幹の伸展、背臥位での臀部挙上などによる伸筋群の強化
- 全関節を大きく動かす体操(棒体操など)
2)すくみ足に対して
- 歩く前に足踏みをさせる
- 号令をかける
- 左右どちらかの足を決めてその足を上げてから踏み出させる
- L字型の杖を持たせて、またいで歩かせる
3)運動訓練
・寝返り:寝返りは不可だが歩行は可能- 寝返り:寝返りは不可だが歩行は可能
- 基本姿勢における体重移勘(よつばい、膝立ち位難、立位)
- プッシュによる平衡の保持:動作の誘発
- ブリッジング
- 起き上がり動作
- 臥位→坐位→立位の姿勢
- 体幹リラクゼーション
- 交互運動:伸展位→パピー位
- 頚部からの回旋的運動
